コラムです。2003since 2003/9/20
2003/12/14 マルチサックス奏者とよばれます(再びバリトン、そしてアルト編)
井出慎二セプテットのライブが終わって一週間程たちますが、バリトンは中音域より最低音の音域がピッチが悪いことが発覚しました。低い音域で新しいアンプシュアが保てないのかな〜?まあブランクの影響も多分にありますね〜。これはもう練習するしかないですね〜。
 でも前にテナーに関してもちょっと書きましたが、ここ数年作曲やアレンジが自分の中で比重を占めていて、アドリブソロをとるということへのモチベーションが下がり続けていたのですが、やはりソロもちゃんとやらねば、自分がメインソリストとしても活動しなきゃ、って本気で思うようになったんでしょうかねー、井出バンドの時もイケイケのアドリブソロをとってましたね。スーパードラマー、みどりんにあおられてもかなり踏ん張りがきくようになりました、と自分では思っています。少し前までは省エネ戦法で力勝負になるとすぐへこたれてしまうということがよくあったのですが(笑)。
 そしてアルト!ここ1年では本番の回数が一番多いですね。殆どセクションですけど。一番長く吹いてるけど一番安定しませんね。アルトはもうライフワークとして気長に問題に取り組みましょう、という気分です。アルトでは2年前までは殆どビッグバンド等のセクションはやったことがなくて、それまではいかに自分が下手だったか分かっていなかった、とセクションでの仕事を始めてから強烈に感じました。
 まず立って演奏するときと座っているときのフォームの差が大きいですね。同じ姿勢ではどうしてもふけませんが、なるべく座っている時も立っている時と同じにしなければ。ここ1〜2か月は大分注意してるかなー。
 そしてやはりピッチ.......いかにはずれているか分かりました。しかしピッチの悪さを気にしだすと................周りの音を気にし過ぎる→音が畏縮します→さらに安定しない。この最近までこの悪循環のくり返しでした。ソロの時はまだ安定しているからその状態を譜面を吹いている時に出そうと思っても、譜面を前にするとソロの時の状態を思い出せない。そんな感じでした。
 で、一ヶ月ほど前によく仕事で私が3番アルトの時にリードアルトを担当している増田桂子さんに、ソロの時はいい音しているからまず周りは気にしないでソロの時と同じように吹けばいいのに、と言われた直後にうまいことソロと同じように吹けてその方がピッチも安定した演奏ができました。譜面読むのがいい加減になっちゃいますけど。結局そういう状態で吹ける上でピッチをチェックしなくてはいけない、というのはその前から薄々分かっていたのですが、うまいこと増田さんが背中を押してくれたというか、女性のいうことは素直に聞くというか....とにかく感謝感謝。でもまだいつもはそういう風にうまくいかないし、初見ではやっぱり縮こまってしまいますね。次はそれが課題。
2003/11/23 マルチサックス奏者とよばれます(テナー、バリ編)
  5月から9月末まで殆どテナーとバリトンを吹かなかったのですが、そういう時期を経て10月に入ってからは、奏法が結構変わってしまったような気がします。実際にバリトンに関しては以前から評価してくれている(多分)井出慎二くんと、ブルーコーツの首藤昇氏(師匠です!特にビッグバンドでの演奏に関しては)に音が変わったといわれましたね。半年前はどう吹いていたかあまり思い出せません。そしてなぜか今までよりもバリトンの音域でのピッチのずれがわかるようになった気がします。音色は自分でも気に入っているのですが、まんなかのド、レのピッチがちょっとひどいので、今の音質のよさを保ちつつその音域をもう少し安定させることに取り組んでいる、というところです。単にバリトンを吹くための筋肉が落ちてしまってやり直しているだけかもしれないのですが。
 そしてこの11月後半はテナーサックスがメインの気分です。昭和shockingでテナーを吹くようになり、昭和以外でもワンホーンのライブの時はテナーを吹いています。前はテナーでアドリブソロをとっていて、とっさにここでこの音だ!という瞬間でよくアルトの指使いになってしまい出したい音の4度下を出してしまうー、あらー、ということが多々あったのですが、それがめっきり少なくなりました。それだけ今までテナーは遊びの感覚でやっていたってことかなー。
 あとやはり昭和shockingの録音は大きかったですね。まず今まで使っていたのリンクメタル9☆のマウスピースを変えて現在はリンクラバー7を使っています。メタル9☆はテナーは道楽だ!と、いう気分の時に買った代物です。録音を機にラバーのマウスピースを熊本泰浩氏に借りてから一ヶ月半なのですが、今までのテナーのプレイはただの若気の至り!ですね。以前より大分優しい吹き方になりダイナミクスというかニュアンスもかなり意識できるようになったというか、そういうことを楽しんで吹いてますね。
 続き(アルト編他)はまた後日に書きます。
2003/9/27 ハーモウェル
 最近関係者が掲示板に顔を出してくれているので、どんなところかといいますと..........
 私と同時期にバークリー音大にいた、日本のアカペラの世界では非常に有名 (ジャズのインストのプレイヤーも知っているっていう人多いですね)「トライトーン」というグル−プの初代リーダーだった貞国公洋氏が作った音楽学校です。
 特徴はアカペラでコード等の音楽理論を習います。例えばコ−ドスタディ−なら4人でコードトーンをひとつづつ声に出したり、ということをします。そのコードのサウンドを3度と7度を担当する人が半音ずらすとメジャーコードをマイナーコードにしたりっていうのができます。イヤートレーニングとハーモニーが同時にできるんですねー。で、あとは選択でヴォイストレーニングの他、各楽器や作編曲、DeskTopMusic(要するに打ち込み系)、の授業が基本的なカリキュラムに入っています。
 だから実は楽器でアドリブをやりたい、アレンジをしたいという人にこそ役立つ内容なんですよねー。音楽用語をその場で自分の声で実際の音にして、それを耳で聴いて理解する、という、まあ当たり前なんだけど、教え方としては今までそれを実践することをこれほど明確に意識したものはなかったと思います。なぜなら教えるような人はそれが当たり前の環境(日本では運がいいことだと思います)で音楽を学んできたか、自分のセンスでそういう風に自然に音楽をとらえてきたかなので、そういう人たちにとってはごく自然なことなので意識する必要もなかったから、だと私は思います。
 そういうわけでもっと楽器をやっている生徒さんきて下さーい。(特にサックスの人)
2003/9/20 The Mathew Herbert Big Band at Blue Note Tokyo
 先月ブルーノートいった時にこのバンドの映像が流れていて、それをみただけでまた8000円(涙)払って行こう!と、決めて15日に行ってきました〜。最高。あんなことできたら死んでもいい!って感じ。
説明すると、フル編成(4tp,4tb,5sax,p,b,ds)のビッグバンドのまん中に指揮者とサンプラー等の機材を操るマシューがいるっていうステージ。途中で歌のお姉さんがはいってきます。
 そして、ビッグバンドは殆ど即興をやらないというか、誰かのためのソロスペースがあってそのソロによって曲が伸び縮みするということはありません。メンバーは譜面通りに演奏するだけ。でもみんな楽しそう、というかなごんでる。ホーンのアドリブソロは2小節ずつのを全員で順番にとったのが一曲だけ。だいたいマシューがラッパをマウスピースでコンってたたいたりしてその場で録音した音をサンプリングして、和音にしたりしてグチャグチャーってなったら、指揮者が曲をはじめて、今度は演奏してるビッグバンドの中に適当にサンプリング用マイクをむけてまたその場でその音を編集してビッグバンドの音にかさねていくって感じでやってました。だからマシューは演奏中は殆どバンドに対しては指事を出さないわけ。あ、そうそうメンバー全員で新聞紙をマイクの近くでリズムに合わせて破ったりなんかしてましたねー。ジャズ界的に言う「最先端」なこととかは全然やってないです。歌ものはすごいよかった〜。
 こっからは特に見た人達だけに対するメッセージになっっちゃうけど(CD出てるので興味があるなら聴いてみよう!)、結局見てから数日考えて思ったのは、「ビッグバンドは私の楽器」という、エリントンの言葉があるんですが、「このビッグバンドは俺のオモチャだー!」ッていう感じでやってたっていうことですね。それがあんなにおもしろかった秘訣なのかなー、とおもいました。生演奏というものを主体に活動している人間にはなかなかとれないスタンスだけど、楽器吹きとしての立場を捨てた方がこんなおもろいことできるっていうののなら、サックスをやめてしまうのも手だなあと思いました。でもこんなことするならいろいろ機材は買わないとね。とりあえず家のパソコンで打ち込みできるようにしなきゃ。そのためにはサックスで仕事しなきゃね。
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